私が07年4月に手に入れた音源の紹介です。
42枚。今月は新旧織り交ぜ傑作多し!
ってか多いなぁ。
●Ramp/Come Into Knowledge
ロイ・エアーズとエドウィン・バードソング・コンビバックアップ。それだけで悪い訳がない。
で、彼らはこの一枚しかアルバム出しておりません。以下歴史、抜粋。
「64年結成当初はRegalsと名乗り、60年代末にSpinnersのリズム・セクションを担当、
Saturday Night Bandへと変容。76年にSpinnersのビリー・ヘンダーソンがロイに紹介、Rampが誕生。」
ロイさんの「Everybody Loves Sundhiner」カバー、ATCQ「Bonita Applebum」ネタなど話題は豊富。
ちなみにRampとはRoy Ayers Music Productionsの略だそうです。
●Benny Johnson/ Visions Of Paradise
ディープ・ソウルのレアLPとして知られるBenny Johnson唯一のアルバムが世界初CD化、だそうです。
73年作。私はこのジャケットに惹かれて購入。夏によく聴いていた一枚です。とはいえ爽やかかというと、
全くそんな事はなく。夕方のバーベキューにいいです。ダイナミックだけど、どこか切なく情緒的な声、
黒いグルーヴだけども、どこか都会的で洗練されている....メロウな楽曲にやられる一枚。
●Marvin Gaye/ Vulnerable
97年発表の幻のスタンダード・アルバム、だそうで、正直この盤の存在自体知りませんでした。
弦楽付きのビッグバンドをバックにろうろうと、そして優しくセクシーに歌い上げるマービン。
印象としてはかなりあま〜い一枚。

●Lalo Schifrin /Dirty Harry Anthology
ラロ・シフリンなんですね〜。知りませんでした。ラロさんは「スパイ大作戦」「燃えよドラゴン」等を
手がけた作曲編曲家ですが、ジャズのジャンルで何枚も参加、作品もだしています。
ハードボイルドに、かなり渋く決めています。ブラックムービーサントラ好きにもいいのでは?
いろいろサンプリングもされていると思います。
●John Legend/ Once Again
2ndアルバム。プロデューサーには引き続き、Kanye West。他にもRaphael Saadiq、Will I Am。
相変わらずジャンルがどうのとかでなく、いい音楽が並ぶ。「Save Room」「Heaven」等々頭から。
前作よりもピアノ度も下がり、全体的にゆったりとした印象です。部屋でよくかけています。
●Bill Evans /Waltz For Debby
歴史的名盤。61年作。このような名盤にはいくつものきちんとした解説もなされているので
今更書くまでもないが、個人的な話を。僕は仕事で一人で泊まるホテルが寂しいわ、なんか落ち着かないわで
あまり好きではない。とりあえずチェックインするとPCを持ち歩いているのでそれで音楽を掛けるのであるが、
そんな時に流すのがこれ。なによりも落ち着く事ができるし、心安らぐ。
それでいてなんかやる気にさせてくれるのだ。
名盤によくある、いい演奏、いいメロディーだけでなく、人に作用してくるものが詰まっている。
この1枚もそれを間違いなく兼ね備えている。傑作。
とにかく僕はピアノトリオなら最初にこれを勧めるかな。どんなにベタと言われようと。
●Bill Evans/From Left To Right
エヴァンスファンから評価が低いという一枚。でも、全然素敵です。
単純に心地よいのがまず一点。むかしのヨーロッパ映画のサントラのよう。
なんかぴりぴり気難しい印象のエヴァンスが寛いで演奏している感じなんです。
そしてエレピ好きの私としてはエァンスが情緒的に鳴らすエレピなんてそりゃ聴いてみたいし、悪い訳がない。
エヴァンスのピアノ、エレピにオーケストレーションがほどよく絡む絶妙の一枚。
●Lem Winchester/ Another Opus
あまり販売しているのも見かけなくなった一枚。
バイブとフルート、この組み合わせでどんな風にくるかと思ったのですが、1曲目はハッピーです。
2曲目では少し趣を変えてフルートもブルーシーに。まぁ間数曲ありますが、普通か。最後はまた楽しげ。
バイブがいかんせん「きれい」なのが好きになれないところでしょうか。
●The Latin Jazz Quintet/Latin Soul
ジャケットかっこ良くないですか?女性をモチーフに一見するとちょっと間抜けな感じですが、
それをワントーンで紫調にまとめてあって。内容はといいますと、ホアン・アマルバート率いるコンボ。
ひとことでいうと「ほどよい」んです。ラテン、バップ、モードが見事なバランスで。
ラテンすぎず、上品すぎず。ビブラフォンを使うとつい上品になりがちだったり、ラテンに転びすぎたり、
あっけらかんとしすぎる中で僕にとっては素敵なジャズの一枚。
DJ垂涎の幻のアルバムだったらしいですね。
●Jimmy Smith/Root Down
さてかっこ良くない訳がない一枚。ジャズオルガンの天才、ジミースミスの代表的な一枚。
僕はブルーノートの彼の作品が好きでVERVEの方は食わず嫌いであったが反省。

「CAT」なんかは聴いてはいたし、嫌いではないものの、派手すぎな印象が否めず。
でもこれは!72年のLIVE盤。1曲目のドラムの鳴りからしてヤバい。
テンションが上がる中で入ってくるギター、そしてオルガン。そのまま走り続けます。
他の曲はブルーシーなのありファンキーなのあり。
アルバムの最後はアップテンポでガシガシ盛り上げて本当にライブのラスト曲みたい。
Beastie Boys「Root Down」でサンプリングにつかったのでも有名な一枚です。
●Jimmy Mcgriff/ Groove Grease
う〜〜ん、いいジャケットだ。照明さんも楽しかったであろう。
オルガン・ソウル・ジャズといえば?彼、といってもいいくらい。褒め言葉として知的な感じやストイックさ、
クールネスは皆無。わかりやすく乗らせてくれるんです。どの曲もなんかにやにやして演奏してそうな
ソウルネス。なんだそれは。ちゃんと観てないけど「傷だらけの天使」とかに使ってそう。
●Miles Davis/ Dark Magus
73年作。かっちょいいアルバムタイトルのDark Magusとは悪魔術師の意味を持つ言葉。
一言でいえば、この時期のマイルスらしい轟音の中で様々なリズム、様々な音が入り乱れます。
流麗、クールとかそういう要素はないです。まったく。
音楽的にはファンクとロックもまるっと飲み込んでジャズ、というよりマイルス色にして吐き出している、
そんなアルバム。
●Pharoah Sanders / Kahma
コルトレーン後期になんか似てるの〜と思っていたらコルトレーンの精神性、音楽性の
継承者なんですね。でもかなり聴きやすいです。ソウルフルでアフリカンで、もちろんジャズです。
2曲しか入ってないけど、1曲目が33分あります。
聴きやすいといっても友人と飲んでいる時にかけたら30秒でこれは嫌かな、
といわれてしまった。一般的なジャズの認識からは外れる一枚。
●Ornette Coleman/ Dancing In Your Head
フリージャズで有名な人だけに、ドキドキして掛けました。あれ?1曲目から拍子抜け。
なんだこの明快なメローディーは。でもね、15分間聴き進めていく中で反復されるものがぐるぐる回りだします。
う〜ん、不思議だ。
3曲目はどこかの国のお祭りで迷子になった感じ。どこかの国のお祭りな感じ、じゃないですよ。
そこで迷子になる感じです。
●Joe McPhee/ Nation Time
ITMSで購入してしまったので全く詳細が分かりません。
でもねいきなり「What time Is It Now?」「Nation Time!!」の叫び声ではじまるんですよ。わくわくです。
で、クールだけど熱い演奏が怒濤のごとく始まります。最初手にした時はフリーよりかな?と
思っていたのですが、そんなこともなく、黒い演奏を聴かせてくれます。
でもファンキーな部分もあるのですが、ブラックジャズ特有のスピリチュアルな要素も含まれています。
●Joe McPhee/ Trinity
さてこれも上記と同じ人ですが、こっちはフリー!って感じで他の人もいるドライブ中に掛けてはいけない
一枚になっております。初デートとかもいけません。心配されます。特に1曲目ね。
フリージャズについて深く論じる事は私はできないのですが(そもそもこれがフリージャズか?)、
これはね、かっこいいと思うんです。上のOrnette Colemanのやつよりもかっこいいと感じます。
音数が少ないパートも、ビートが渦巻いているところも自分の映画に使いたいなと思ったくらいに。
●V.A./ Jazz Royale: 2
那須基作氏のシリーズ2作目。による新クラブジャズコンピレーション。
パッと聴きゴージャスで派手な印象のこのコンピ。今回もわくわくさせてくれています。
でもこうやって書くとアップテンポのばかりにとられそうですが、いやいや。
「What's Going On」のメローなシンセでカバーや心地よい「Ever After 」などなど聴き所満載。
●Aerosmith/ Greatest Hits
全くロックを知らない私であるが、エアロスミスは知っている。
「Walk This Way」はHIPHOPとのコラボで有名であるが、それより印象に残っているのがこのアルバムだ。
同級生の藤井君が大好きで貸してくれたし、放課後もよくなんか教室で掛かっていた。
今になり少し歴史を紐解くと、前作「パーマネント・ヴァケーション」の延長作だったりするらしく、
これ一枚での判断も分かりかねるが、でもいいよね。若い時に刷り込んである楽曲は色あせない。
●Howlin' Wolf/ The Howlin' Wolf Album
これを書いているのは07年でなく、もう08年の6月。でももう販売していないのだ。
なんでだろう。人気ないのかな?Howlin' Wolf が嫌っていたというエレキギターがサイケに彩っている
ブルースです。ブルースをいつも聴かない僕には無茶苦茶かっこ良く響きます。
Howlin' Wolfのダミ声とあおるエレキギター。ちょい悪でなく、すごくい悪そうなおやじが吠えています。
この中にライムスターのあの曲のネタも見つけました。
●Ryukyudisko (琉球ディスコ )/ Ryukyudisk O Tech
テクノは全く詳しくないのですが、聴いたまんまのオキナワン・テクノ。
なんか夜のイメージが多い中でこの爽やかで気持ちのよさは特筆すべきものでは。
沖縄に行くときに車でも、ホテルでも聴いていたのですが、いいです。
沖縄の空に溶け込んでいくビート。
●V.A./Tokio Integral Presents Metropolitan Classics
大貫妙子さんの「都会」のカバーがどんなものか知りたくて購入しました。
「お洒落な音楽」で浮かびそうな人たちがずらり。
STUDIO APARTMENT、FPM、中塚武、井上薫、須永辰緒等々......。
でもその中で一番いまでに聴き続けているのはカコイミク Ft. Standcolorの「飾らない情熱」。
●V.A./ Upper's Flava - Remixes Of Watanabe Hit Tune
ナベプロのヒット曲を、DJ、プロデューサーがリミックスした企画盤。
新しい装いの名曲たちは今聴いても遜色ないものに。マルシアの「AMOR」って知らなかったんですが、
超かっこいいです。マルシアってかっこよかったのか!という衝撃。
アグネスの「草原の輝き」なんて今聴いてもOK。あの歌声も狙いに聴こえる。
ドリフの「ドリフの早口ことば」なんてのもありますよ〜。
●Brand New Heavies/ Shelter
なぜかテープでしか持ってなかったのでCDで買ってみました。彼らの中では一番好きです。
「You Are The Universe」(アッパーだけど涙が出そうになるくらい好き)が有名だと思いますが、
他にも名曲が多く、アルバムとしての完成度もすごい。もはや誰もアシッドジャズなんて言葉を口に
しなくなった今でも輝き続ける一枚。クラブジャズ好きからポップス好きにまでお勧めできます。
10代の子になんか昔のいいのないっすか?と聞かれるとよくお勧めします。
●Calyn/ Calyn
2002年以降リリースがなくて寂しいですが、素敵なアーチストだと思っておりました。
当時「Moments」('99)のシングルを購入していて、キャッチーだしいいじゃないかと。
R&B風なんですが、かなりポップスよりかな。ちなみに「Moments」のシングルには
UBGのKENBOのリミックスも入っていて、これまたピアノが綺麗なスムーシーな仕上がり。
アルバムとしてはR&Bの系譜としてとらえるのでなく、ポップスの中で考えるとかなりいい作品。
「イツカドコカデ」等ではその歌唱力も満喫できます。
●Bread&Butter/ Bread & Butter Party
私はこの人たちを知りませんでした。すみません。
昔の日本のポップスと括ってしまえばそれまでなんですが、いやお洒落だ。エレピの響き具合もいい。
そして声がまた特徴的で癖になります。なぜかこの辺の時代の日本のポップスを聴くと穏やかになります。
NO IMAGE ●来生たかお /Goodbye Day〜タカオキスギ・グレイテスト・ヒッツ
カラオケで先輩たちが歌うのをよく耳にしていた来生さん。ぜひ聴いてみようじゃないかと思い立ち購入。
「浅い夢」「夢の途中」「シルエット・ロマンス」「語りつぐ愛に」.....知ってる知ってる!
けだるく、少し伏し目がちなトーンがいい。お酒も似合うしカラオケでも確かに歌いやすそうだ。
でも車でCDをかけるとあまり良い顔されない。なんでだ。
●サイプレス上野とロベルト吉野/ヨコハマジョーカーep
1stアルバム「ドリーム」が超よかったので、購入です。EPなのでそんなに曲数多くないけどね。
「ヨコハマジョーカー」「P.I.M.P〜女喰ってブギ改〜」ももちろんいいけど
1曲目の「サイプレス上野とロベルト吉野」がHIPHOP好きなんだなぁというか、
彼らの好きなHIPHOPが濃縮されていて大好きです。
●GAS BOYS/BAKA & SHIROUTO
僕の中では過小評価されているグループの一つ。王道のHIPHOPというよりも生バンドにターンテーブル、
そしてラップという今では珍しくない形態の先駆け的存在。ミクスチャーっていうのかな?
音はハードですが、ライムは笑えるものも多い。今だときっともっと評価されるはず。
あ、最後に思いついたけど、ビースティー方向なのかもしれません。
●Gk Maryan/Soul On Keep
「ON&ON」のDJミッシー版が欲しくて購入しました。マーヤンはいかつい声で、無骨なフロウなだけに
ごりっとしたトラックはそうですが、こういったちょい切な系のメロディアスなトラックが
逆に映えるとも思っております。
で。アルバムですが、なんとなくですが出す度にクオリティが下がって来ているように思えます。
なんか練り込まれていない気がするんですよね.....。
●DOSMOCCOS/ Moccos Most Wanted
これは名盤です。1stはあまり好きではなかったのですが、これは!
ちなみに餓鬼レンジャーのポチョムキンと、Volcane PosseのKen-1-Rawのチームです。
HIPHOPのいかがわしさと楽しさ、90年代に戻ったかのようなミドル、ニューなスクールの空気感。
「Friday Night」「もっとMoccos」がやはりお勧めか。ゲストも豊富で飽きない一枚。
●Mili/Knowledge Of Self
元(?)NAKED ARTZ。MILIのソロ。今では瘋癲の、、といった方が通りがいいか。
かなり渋めでジャジーなトラックの上でがっちり韻を踏んでいきます。
ストイックなので、楽しげなのを求める人には不向き。でも今こそ聴き直すと素敵なミニアルバムです。
にしてもNAKED ARTZ復活しないかなぁ。
●AKEEM/1974221
UBGといえばちょっと前はZEEBRA、UZIに続いて彼でした。今いる他のメンバーよりもずっと個性的で
一度聴いたら忘れないビートへのはめ方。好きだったのに、この1枚しかリリースなく、引退(?)して
しまいました。決して派手なタイプではないですが、こういう淡々としたビートではとってもかっこいい。
これには入っていないですが、「気付け/築け」の彼のバースとかは今でもソラで歌えます。
●MONIE LOVE/Down To Earth
SPINNERSの 「IT'S A SHAME」をサンプリングというより、リメイクした曲名まんまの
「IT'S A SHAME」が有名な90年の一枚。ネイティブタン周辺の人なだけに、音もそっち方向。
かなりかわいいし、トラックもこの時代の音が好きな方にはお勧めの一枚です。
●Consequence/ Don't Quit Your Day Job
様々な客演、インディーズ盤のリリース等はあったものの、これが正式メジャーリリース。
Q-Tipの従兄弟らしいです。なので、なのでってわけではないですが、コンシャスです。
ネイティブタン〜カニエ周辺好きにはたまらない陰の一枚ではないでしょうか。
実際、Kanye WestやJohn Legendも参加しているし。良質、良心的、グッドミュージック。
●Jazzy Jeff & Fresh Prince/Greatest Hits
ベスト盤。僕が初めて買った洋物HIPHOPはDELAかと思っていましたが、実は中一でロスで購入した、
「He's The Dj, I'm The Rapper」でした。そんな彼らのベスト。
「Summertime」、「Boom!Shake The Room」等収録。改めて思いますが、やっぱり昔の方がかっこいいね。
●Swizz Beatz/Swizz Beatz Presents G.h.e.t.t.o.stories
出て来た当初はその乾いた質感の音に斬新さを感じておりましたが、
改めて今こうやって彼のアルバムを聴くと、当時の新鮮さは特に感じず。そりゃまぁネプチューンズとか
ティンバとかいろいろ耳にしてるわけでしょうがないですね。でも。
この慣れた感じというのはある意味、スウィズ的音がメインストリームとして定着している証拠でもあり。
ということを踏まえ今聴く時の胃聴きどころは豊富なゲストか。
Nas、Fat Joe 、LL Cool、Busta、Ron Isley、Lil Kim、Noreaga、Eve、Ja Rule、Snoop Dogg、
そしてメタリカなんかも参加しちゃってます。
●Method Man / Redman
1999年の爆弾。それまでもコラボっていたメソッド・マンとレッド・マンがアルバムを!
当時はレッドマンを好きになれず聴かず嫌いでした。
プロデュースにはエリック・サーモン、RZA等が二人の世界を作り上げています。濃い。黒い。
ってかなんかこう悪そうなんだけど、すごく仲良しなのが伝わってくる不思議さもいいです。
●Redman/ What Thee Album
EPMDの流れを汲むレッドマン。彼の1stアルバム。エリック・サーモンとパリッシュ・スミス、あと本人が
プロダクションを担当しているだけあって、ファンクサウンド満載。ねっとり粘着質な黒々としたトラックです。
クラシックだけあって、「あ、これNITROで聴いたネタ」「これYOUTHEROCKので聴いた」と
既聴感あるネタたくさん。
そしてその上ではじけまくる悪童のようなレッドマンのラップが男臭くいかしてます。
●Redman/Dare Iz A Darkside
で、2枚目。1作目よりもずーんと重心低め。ほとんどセルフプロデュースの今作はダークな印象が強い
激渋トラックが並びます。でもファンク臭ぷんぷんですが。
そんなトラックだからこそ、その上で吠えるレッドマンのフロウがより立ち、傑作に仕上がっております。
かっちょいい。なんで当時聴かなかったのかなぁ。
このどろどろしたベースラインが好きじゃなかったような気がしています。
●Jeru The Damaja/ Sun Rises In The East
HIPHOP最高傑作100(多いね)には必ず入る一枚。大好きで持っていたのですが、誰かに貸したまま
なくしてしまったので買い直し。
このアルバムはJeru のごりごりとしたラップもものすごくいいですが(聴けば誰だかすぐわかる)、
特筆すべきはやはりDJプレミアですね。私が最初にプレミアに出会ったのはこれではないのですが、
結構同時期だった記憶があり、そのサンプリング芸術と呼んでもいい手腕には衝撃を受けました。
「Come Clean」が特に有名ですが、他の曲のクオリティも驚くほど高いです。
最初は単調に聴こえるかもしれませんが、その中毒性には恐ろしいものがありますよ。
●Timbaland/Shock Value
ミッシーで有名になった感じですが、その他Justin Timberlake、Nelly Furtado、Bjorkなど数多くの
アーティストに曲を提供している変態売れっ子プロデューサーの新作。そりゃゲストもすごいことに。
そこらへんは省くにして、彼のすごいところはかつてチキチキ系といわれる一つの流れ、はやりを作ったけど
そこに安住することなく、癖になる中毒ビートを生み出すところ。
変な音が鳴っていたり、バランスが聞き慣れないものだったり、根本的にすごいビートだったり。
その試みは様々ですが、いつも感心させられます。そんな彼のこの時点の、この時期の大辞典的仕事。
●Ill Biskits/Chronicle Of Two Losers
「90年代に活動したヴァージニア出身のラップ・デュオIll Biskitsによる幻のアルバム
「Chronicles of Two Losers」が、ボーナストラックを加えて遂に正規リリース!」と書いてあって
どんなもんだい、と聴いてみたら大変な事になっていました。
もともと90年代HIPHOP好きなので90年代中期のこの作品はどんぴしゃ。
そして94年のファースト・シングル「God Bless Your Life」(これも名曲)に収録されている
カップリング曲「22 Years」があの僕の大好物DITCのLord Finesseプロデュース。これははずれる訳がない。
泣きの傑作「A Better Day」は同じくDITCのBUCKWILDだし。
マニアには知られていた大発掘音源との事、まだ他にもこういうのがでてくるを楽しみにしております。
生きていてよかった。大傑作。